最終更新日 2024年2月21日 by ガラスのハートを持つおっさん

連帯保証人とは

住宅で賃貸契約を結ぶ際は、本人の契約を遂行できない場合に備えて、連帯保証人を必要とする場合があります。
この制度は日本特有のものですが、一般常識として知られる有名なシステムです。

連帯保証人は借主が家賃を滞納したり、何らかの理由で支払えなくなった時に弁償が求められます。
故に借主には信用が必要で、それが賃貸契約における一種の保証となっています。

信用のない人には厳しい制度ですが、これは貸主を守る為に必要不可欠です。
連帯保証人制度は、民法で定められている法的効力を持った立派な仕組みです。

契約書類には保証人を記入する欄があって、借主が貸主に対して負う責務を連帯で保証する、そういった文言が書かれています。
従来は連帯保証の限度額に規定がなく、場合によっては保証人に負担が重く伸し掛かることがありました。
今は民法が改正され、契約の際に限度額を明記することが必須に変わっています。

いずれにしても数ヶ月分の家賃、あるいは設備の破損で発生する負担の肩代わりは決して軽くないものです。
それだけに重要な役割りなので、一般的には本人の親や兄弟が引き受けるケースが大半です。

・借主本人と同じ義務や責任を負う

連帯保証人はいわゆる保証人とは違い、借主本人と同じ義務や責任を負うのが特徴です。
また実際に請求が発生する場合、後者はまず本人に請求が行われます。

しかし前者にはこれがなく、必要であれば直接請求が行われたり、費用回収されるのが大きな違いです。
制度に保証人という名前が付いていても、実際は大きく違っていたり責任の重さが異なります。
所がこの制度があるお陰で、借主は責任を認識することができたり、迷惑を掛けない行動が心掛けられます。

経営における安心と安全が得られる

保証人を引き受ける人には、本人に義務を果たすように促すインセンティブが働くことになるでしょう。
これは賃貸で物件を貸す貸主にとって、経営における安心と安全が得られる結果に繋がります。
時代と共に民法や社会システムは変わりますが、賃貸契約の保証人制度は変わらず、今も残り続ける理由を知るのが理解を深めるポイントです。

この仕組は物件を借りる側にとっても、実はあって良かったと思える制度です。
というのも、仮に賃貸契約が本人の信用だけで決まるものなら、社会的な信用のない人は家が借りられない状況に至ります。
逆に連帯保証人制度があることで、誰かが代わりに信用を肩代わりできます。

つまり信用がなく家が借りられない人でも、家族などにお願いして、信用の肩代わりを得るチャンスがあることを意味します。
実際に本人に代わって肩代わりできるのは、現役世代で高齢ではない親であったり、独立して会社勤めをしている子供などです。
更に頼れる友人や、力になってくれる親戚筋も検討の対象となり得ます。

・安定収入が必要

ただ保証人は誰でも良いというわけでなく、安定した収入がなければ本人の代わりにはなれません。
契約前に支払い能力に関する審査があるので、安定収入にプラスして経済的な余裕も問われます。
審査時には年齢と勤務先を始めとして、年収なども記入する必要があります。

またこれらを証明する為に、身分や収入証明といった関連書類の提出が求められます。
審査状況によっては月収が調査されたり、貯蓄額の確認も行われるものです。
ここまでしないと信用が認められないので、連帯保証人は借主本人と問われる信用度が近いと分かります。

保証人になるなら書類に目を通して理解すること

契約内容は本人と同等ですから、保証人になるなら書類に目を通して理解することが必要です。
納得したら承諾書にサインをして、捺印を済ませれば契約の完了です。
厳しく審査を行う不動産会社だと、本籍地に勤務先や収入が厳格に確認されます。

加えて住民票や収入証明、それに印鑑証明の提出まで求められることになります。
賃貸物件の近場に住む人であれば、直接足を運んで不動産会社に出向くことになるでしょう。
反対に遠方に住んでいる場合は、郵送で何度も書類を送るなどのやり取りが発生します。

もし遠方の誰かにお願いをするなら、早めに相談を始めて依頼を済ませることが重要です。
一般的に親は最も依頼しやすく、不動産会社に相談しても勧められる筆頭候補です。

ただし経済的に余裕がない、または高齢の場合は他をあたる必要が出てきます。
兄弟は親の次に頼りやすい相手で、経済的に独立していれば相談してみる余地があります。

・全保連などの保証会社を利用する選択肢

一方の友人は血の繋がらない他人ですから、余程の信頼関係がなければ相談しにくいものです。
それでも他に頼る人がいない時は、現実的な候補として選択肢に浮上します。

依頼の際のコツは、借主本人が収入を安定させて信用を高めることです。
真面目に働く姿勢や継続の努力を見せることで、家族や身近な人達は信頼してくれるようになります。
しかしどれだけ頑張っていても、親兄弟に頼れなかったり友人に相談できないケースもあります。

そのような状況なら、保証人の肩代わりとなってくれる全保連などの保証会社が一つの選択肢です。
全保連などの保証会社は賃料に合わせた保証料を支払うことで、万が一家賃が払えなくなっても肩代わりしてくれます。
これで家を借りられますから、自力で家賃を支払うのが大前提ではあるものの、親兄弟などに頼れない場合でも家を借りられます。

 

あわせて読みたい

全保連株式会社