ゴミ屋敷をきれいに片付けるには

社会問題にもなっているゴミ屋敷

日本は高齢化が進んでいます。
高齢者の中には体が不自由で自宅の片付けができない人もいます。

社会問題にもなっているゴミ屋敷ですが、住人が高齢者である場合は家族の理解も必要になります。
ゴミ屋敷は悪臭や害虫などが発生して周辺地域の人々にも迷惑をかけることが多く、放火などのターゲットになることもあります。

ニュースで報道される例を見てみると、ゴミに埋もれて暮らす人が家屋の所有者であることも多いです。
資産はあるものの家族も知人もいなくなり、いつの間にか地域から孤立している例もあります。

ゴミの問題は非常に複雑な問題です。
一般的にゴミと呼ばれるものは法的には所有者がいます。

周囲の人から見て明らかに不用品だと感じるものが庭に散乱していても、本人がゴミでないと主張すると行政も近隣住民も手が出せない面があります。
不用品が山積みになっている場所が私有地だった場合は正しい理由がないと中に立ち入ることはできず、理由もなく入ると住居侵入罪に問われることもあります。

自宅が自分のものではないアパートやマンションでもゴミの問題は頻繁に発生しています。
アパートやマンションを借りていた人がいなくなり、大家が部屋に入ってみると部屋中にゴミが散乱していたという例もあります。

精神的な問題を抱えているなど様々な理由でゴミが片付けられない人もいます。
不用品の放置は異常行動のひとつとしても捉えられます。

異常行動は世界中で報告されているので、日本だけの問題ではないです。
ゴミ屋敷の状態になる過程は住人によって異なりますが、地域や親族への不満からゴミをためる人もいます。

昔から物を捨てられない性分で、高齢になってから状態が酷くなるケースもあります。
収集癖があり、それが病的になると必要のないものを自宅に持ち込んでゴミ屋敷となってしまいます。

経済的に苦しいために廃品回収をして自宅に引き取る例もあります。
最近ではADHDなどの精神疾患も原因のひとつに取り上げられています。

高齢者ではなく若い人の中にも部屋が不用品だらけという人がいますが、不用品ためこむ背景には精神疾患が隠れているケースもあります。
精神医学の世界ではよく知られていて、日本でも少しずつ知られるようになっています。

強迫性障害の一種だと考えられてきましたが、最近の研究ではADHDや統合失調症、うつ病などの精神疾患との関わりも指摘されています。
精神疾患とは関係なくゴミをため込んでしまう人も多いです。

自宅にゴミをためてしまう住人の背景は人それぞれなので、状態に合ったケアをする必要があります。
収集癖の延長上でゴミがたまっている人なのか、心配や不安が原因でゴミをためている人なのかによって対処方法は異なります。

部屋にゴミが散乱している場合、精神的なことが原因であればセラピーで状況が好転することもあります。
ゴミが増えすぎてしまって自分ではどうにもできない場合は、専門の業者に頼むこともできます。

ここ数年でゴミや不用品の処分を専門に行う会社が増えています。
かなりひどい状態でも1日できれいに片付けてハウスクリーニングまでしてくれる会社もあります。

体力があり自分で片づけができる人であれば、リストを作って少しずつゴミを処分していきます。
最初に片付けに必要な道具を揃え、捨てるものと残すものを分けます。

残すものの収納スペースを作り、不要品は大きなものから処分していきます。
軍手やビニール手袋があると手を汚さずに済みます。

住宅用の洗剤や除菌シート、ゴミ袋は事前に用意しておきます。
男性の場合は古新聞や古雑誌をため込んでいる人が多いですが、新聞や雑誌が大量にある場合はまとめて縛っておくヒモも用意します。

掃除機やモップ、ほうきをすぐに手が届くところにおいておきます。
ゴミが多くて害虫が出ている家は、殺虫剤も必要になります。

自治体ではゴミの回収スケジュールが決まっているので、知らない人は事前に調べてメモしておきます。
収集日の直前に片付ければ、不用品を保管する日数が少なくて済みます。

不用品だとすぐわかるものは、できるだけ早く処分します。
特に衛生面で問題があるものは周囲の住民にも迷惑になることがあるので、スピーディーに処分することが重要です。

部屋のゴミの量が多くてひとりで整理ができない場合は、家族や友人に手伝ってもらうと楽に処分ができます。
ゴミが多すぎて家族や友人に部屋を見せるのが恥ずかしい人は、専門家に任せる方法があります。

仕事を持っていて部屋を整理して不用品を処分する時間と暇がない人は、不用品の回収会社に依頼するとスピーディーに片付けてくれます。
実績がある不用品回収会社だと長年のノウハウがあるので、効率よく部屋をきれいにして不用品を運び出し要望があれば部屋の隅々までハウスクリーニングを施してくれます。

賃貸のアパートやマンションを借りている場合は、汚いまま部屋を退去すると原状回復費を取られることがあります。
次に部屋を借りる人のためにも、入居したときと同じくらいに清潔できれいな状態にして明け渡すことがマナーです。